あんスタと心理学について考える

マンガ 思わず試してみたくなる心理学入門』を読みました。
全部がマンガではなく、見開きの右のページが解説、左ノページの半分に(ギャグ調で)例えが描かれていました。とても分かりやすい。分かりやすいが一番。

何でここで突然心理学? と思われると思うけど、この本を読んでてあんスタや転校生さんに思いを馳せてたので、こちらの本の内容を引用しながら語ります。


「~ですよね?」の語尾は相手が同意しやすい――(同意心理)

話している相手とは違う意見を提案するとき、どういう口調だと相手に肯定されやすいだろうか。
この本によると、「○○が良いと思います」「○○はどうでしょう?」という言い方より、「~ですよね?」という語尾のほうが相手が同意してくれやすいらしい。それが「同意心理」というテクニック。
決定権を握り交渉を成立させるためには、会話の流れに逆らうことなく自分の意見を伝えつつ、相手の意見を自分の意見に近づくように誘導しなければなりません。なおかつその中で、相手に親近感を植えつけることができれば理想的  (P.36)
これを読んで真っ先に思い浮かべたのは英智くん。
英智の台詞は「~だね」という語尾が多い。柔らかく、親近感のわく口調。

コレ、「物腰が柔らかい」というプロフィールから何の疑問も持たずに聞いてきたけど、もしかしたらこういう喋り方も、「他人との会話で密かに主導権を握り、交渉を望む方向に進める」ための皇帝の戦略の一つなのかもしれないよ……! 深読みしすぎ?
聡明で帝王学とかも学んできた『皇帝』だからね、あながち無いとも言い切れない。いや~英智の戦略かぁ……なら、操られてもいいや。むしろ喜んで操られる。(シンパ)

こういう口調は英智の生来の性格によるものなのか、生まれた家柄ゆえに身につけずにはいられなかったものなのか…? とかいろいろ考えてしまった。

「良い夢がみられそうだね」


価値あるものを身に着けると自分の価値が上がったように感じる――(自我拡張)

これ、見出しを見て、「持ち物で自分自身の価値が高まったように感じるなんて錯覚」と否定的な意見が書かれているのかと思ったら逆だった。
自我拡張とは、自分の持ち物まで自分の一部だと認識することです。つまりよいものを身に着けるだけで、自分の価値を高めることができるのです  (P.42)
自分に自信が持てない人、そしてそのせいでやる気が出ない人に、「自我拡張」って方法があるよと提示してくれていた。とりあえずイイ物を身のまわりに置くことで、てっとり早く自信を持つことができる。そうすることで、気持ちが変化し、生き生きして良い暮らしを送れたら素晴らしい。

いま良いものって言ったら思いつくのはあんスタの高レアカードかな。手元に推しの綺麗な高レアカードがあると自信が…イヤ自信は出ないか。ともかく、ウキウキする。


「みんなの意見」に流される――(同調実験)

心理学者ソロモン・アッシュの行った実験の話。
1人なら間違えない簡単な問題でも、周囲と違う答えは選びにくい  (P.108)
五奇人との対決で旧fineが勝利したり、Trickstarが革命を起こすときまで生徒会の時代を築けたのは、こういう大衆(一般の生徒たち)の心理も利用されてたはず。
学院内で“政治”を行うにはそういうことも理解しとかなきゃいけないんだろうな。大きな視野を持てる人に憧れる。

「役柄」が性格に影響を与える――(監獄実験)

看守役と囚人役に分かれて行った実験で、映画にもなった有名なスタンフォード監獄実験の話。
人の性格は環境や役割で大きく変わってしまう  (P.114)
役柄、と言えば演劇部部長で変態仮面と呼ばれる日々樹のことを思い出さずにはいられない。

いつも舞台の上にいるかのような大仰な身振りや物言い、「日々樹渉」という名前とあの人そのものが乖離しているかのような印象、「あなたの日々樹渉」という台詞の謎……うまく言えないけど、日々樹くんについては分からないことがたくさんある。
肩書や地位を得たり、ある役柄を演じることでその人の性格すら変わってしまう……というのなら、いろんな役柄を演じているあの男の子の内面はいったいどんな姿になっているんだろう。

あと直接関係ないけど日々樹の外の人(=ステの役者さん)である安井くんがツイキャスで
「渉さんは高校生らしくない、すごく大人っぽい。世の中のすべてのことを悟ってるみたい」
といった感じのことを言ってて、私は頷きまくった。日々樹はあんスタ世界の全てを知っている気がする。
(ドリームトラベル走りながらツイキャスめっちゃ聞いてます。安井くん歌が上手すぎる。あと無茶苦茶色白で手足と指がめっちゃ長い…!)

「たくさんの仮面を身につけられてこそ演者でしょう!」


 ランキングと安心感――(社会的比較理論)

人気ユニット投票、抱き枕カバーやMV化権利争奪…と、何かと人気投票を開催するハピエレさん。そのたびに一部転校生さんから「ファン同士の対立を煽ってる」「順位をつけられるのがイヤ」「不人気キャラも忘れないでほしい…」等の批判の声が上がっていた。

なぜ運営さんは人気投票を開催するのかな。それは経済的な理由ももちろんあるだろう。あと、話題の提供。
だが一方、こういう人気投票に喜ぶ転校生さんもいる。「自分の推しが人気でうれしい」「○○よりうちのほうが人気が高い!」という気持ちからかな。その心理は「社会的比較理論」で説明できるかもしれない。
同じような集団の中で、自分がどの位置にいるか比較して正確に評価したくなる欲求を、社会的比較理論といいます。  (P.28)
ランキングで示されていれば、同じ転校生という集団の中で、「私は人気キャラ(ユニット)を推してるんだ」と安心できる。その気持ちも分かる。
私も、「AppStoreランキングであんスタが1位!」ってニュースとかつい気になってしまう。

レアなものほど欲しくなる心理――(部分強化・連続強化)

報酬が与えられることである行動を繰り返すという働きを「強化」といいます。(…)ある行動とセットで毎回報酬が手に入ることを連続強化、たまに報酬が手に入ることを部分強化と呼んでいます。  (P.126)
部分強化のほうが、ある行動をしつこく続けるようになります。(…)スマホゲームは部分強化を巧妙に利用  (P.127)
要するにあんスタではスカウト、ガチャです。

私は常々「高レアカードの提供確率もっと上げて10倍ぐらいにしてほしい」
「簡単に手に入るほうがみんなの課金のハードルが下がって結果的に儲かるのでは?」
とか思ってたんだけど、心理学的には違うようだ。
なかなか手に入らないからこそ、ついつい必死になってのめり込んでしまう…らしい。マジかよ! 転校生さん、気を付けてね…。(自戒を込めて)

繰り返し主張して説得力UP――(マイノリティ・インフルエンス)

少数派が多数派に影響を与える心の動きは「マイノリティ・インフルエンス」と呼ばれます。(…)たとえ間違った答えでも一貫して主張し続けると、聞いている多数派は「もしかして自分たちのほうが間違っているのではないか」と考えるようになり、その意見に影響を与えられるのです。  (P.214)
転校生仲間の中でいろいろ少数派の方々、この「マイノリティ・インフルエンス」を胸にがんばろう。ブレずに主張し続けてたら、ジワジワ影響が拡がってくかもしれない。
多数派になることが正しいわけじゃないしそこまで狙ってないけど、仲間が増えるのはうれしいよね。

左腕側から近づくと警戒される――(右腕理論)

人に近づくときは、その人の右腕側からがいいらしい。この理論、ふだんの生活で実感することあんまりないけど、とにかく名前が無視できなかった。
急所である心臓は胸の左側にあるため、本能的に左側(左腕側)に立たれることを好まないといわれています。特に、あまり親しくない人に左側に立たれると、無意識のうちに圧迫や不安などを感じてしまうものです。  (P.222)
英智は左ききだけど、両腕の左右をどんなふうに決めたのか、非常に気になる。逆じゃダメなのか。なぜ敬人が右手で日々樹が左手なんだ。教えて~~~~!!

お金と時間を使った相手には真剣になってしまう――(サンクコスト)

「サンクコスト効果」といって、人はお金と時間を費やすほど、その対象にのめり込んでしまうのです。  (P.274)
サンクコスト(=埋没費用  Wikipedia)は経済学にもよく登場する用語で、なにかに費やしてしまってて、もう戻ってこない資金や労力のこと。
人はサンクコストがあるからあんスタにのめり込んでしまうのか、あんスタにハマったからお金や時間を費やしてしまうのか……? 卵が先か鶏が先か、の議論みたいだね。

といっても、この本では
「好きな人がいるのなら、自分が尽くすばかりではなく、相手にも多少お金と時間を負担してもらいましょう。」
と解説してある。そうすることで、相手の人が自分に真剣に向き合ってくれるようになる効果が見込めるらしい。
たしかに、自分にお金も時間もかけてくれないオトコがいたとしたら、真剣な付き合いをしてくれてる気が全然しない。こっちが尽くすだけなんて……ね~? ダメだよそんなオトコ。やめときなよ!(誰?)

その点あんスタの子たちは転校生にいつでも顔を見せてくれるし、多くの時間を一緒に過ごしてくれてるから、きっと真剣に向き合ってくれてる。(?)



あんスタ、もしかして心理学的なこととかもめっちゃ意識して作ってあるのかな? …いやその割には運営さん、転校生さんの気持ちを逆なでするようなことしょっちゅうやらかす印象だな…。
きっと、あんスタに限らず昨今のスマホゲームというものが、いろんなカラクリを仕掛けてるんだろうな。
とかここまで偉そうに語ってるけどまんまと術中にハマっているプレイヤーの一人です。


というわけでこの本、いろいろ興味深い項目が載ってて面白かったよ! 心理テストも20種類も載ってた。たとえば
「いまあなたがスマートフォンにつけているケースはどんなものですか?」というもの。

 A 自分でデコレーションしたもの
 B 好きなキャラやブランドのもの
 C デザイン重視のもの
 D スマホやケースを持っていない


診断結果は……



A>B>C>D の順で、「洗脳されやすい」「ハマりやすい」傾向がある人らしいよ。
私はかろうじてCだけど、それは一応人目を気にしているからであって、人に見えないLINE着せ替えはfineだから危ういかもしれない。自覚はある。

気になった方はぜひ読んでみてくださいね~!



0 件のコメント :

コメントを投稿

コメントお待ちしてます。
返信不要のかたは拍手からどうぞ~!