※過去ストーリーのネタバレ有り(返礼祭、太神楽、喧嘩祭等)
※英智の話めっちゃする
【イベント情報】本日15時よりイベント『追憶*それぞれのクロスロード』を開始しました!— 【公式】あんさんぶるスターズ! (@ensemble_stars) 2017年7月31日
今回はロックを通じてそれぞれが交差する、彼らの道行きにまつわるストーリーです。
これまで語られなかった『デッドマンズ』の秘密が明らかになる展開を、お楽しみください♪ #あんスタ pic.twitter.com/qQsPJXtZlt
小説を読み返していたら、メインストーリーにすでに敬人と零の関係をにおわせていた描写があった。『S1』で紅月の意表をついてUNDEADが出場したシーンだ。
どうやら、両者には因縁があるようだ。(略)必要以上に、敬人さんは零さんを警戒し――むしろ怯えているようだった。(『革命児の凱歌』P.218)
ところで今回のストーリー、全部「C」で始まるタイトルがついてるね。たまたま「C」で揃えてあるだけでとくに深い意味はないのかな。
『あんスタmagazine Trickstar』の日日日先生のインタビューで「メインストーリーのタイトルは作業上、区別のためにつけているだけ」とあったからなぁ。『サーカス』のタイトルも全部「E」だったよね。
「プロローグ」
『デッドマンズ』の名でステージに立っている零たち。書類上でだけ存続していた『デッドマンズ』というユニットで返礼祭をかきまわして、喧嘩を売る役を演じていた。零は、そうすることで晃牙が怒って殴りかかってくることを願っている。・零「この胸に悔いを残さぬために。我ら、悪鬼羅刹の群れとなろうぞ」
「胸に悔いを…」という台詞は駄洒落だと、返礼祭のイベント開催当時に日日日先生がツイートしていた。
[返礼祭]シナリオを担当しております。零さんの「胸に悔いを残したくはないんじゃ」という台詞は、「悔い」と「杭」を引っかけた駄洒落です(吸血鬼は心臓に杭を打たれると死ぬ)。 https://t.co/c3nvmTWEXP— 日日日 (@HiHiHiakira) 2016年3月2日
・紅郎「んだよ『デッドマンズ』って……」
名前に文句をつける紅郎。デッドマンズという名前をつけたのは敬人らしい。「感傷的な話になるし思いだすと恥ずかしい」と言っている。どういうことなんだろう?
紅郎の話から想像すると、「ズ」は複数形のSじゃなくて所有格で、綴りは「DEADMAN'S」になるようだ。誰か死者のために作ったユニットなのかな。のちに零が自分で言ってたように、「退屈で生ける屍みたいな俺様ちゃん」=零のためのユニットだった?
『王の騎行』では「ナイトキラーズ」の名前にも呆れていた紅郎 |
「Chaos」
時期は一年前の春。タイトル「カオス」は、地下ライブハウスで零や敬人、千秋、颯馬、晃牙……がどんどん集まって混沌としていった状態を表してるのだろう。
無秩序で混沌としていた、このころの学院の状態も含めてるのかもしれない。
生徒会室にいる零の元へ、敬人が血相変えてやって来る。零はそんな敬人をのび太くんだと言って適当にあしらっている。敬人、年上の零に対してもタメ口だ。幼い頃からの知り合いだからか。呼び方は「朔間さん」だけど。
・零「クールな美貌が台無しだぜ、蓮巳ちゃん♪」
今回のストーリー、敬人がやたら顔を褒められている。
敬人は零の言動にずっとイラついている。生徒会室で突然木魚を叩きだして笑った。
読経したり写経したりすることの効能、「その行為をすることで頭がいっぱいになって、少なくともその間だけは悩みや苦しみから離れられる(脳が同時に複数のことを考えられないから)」って聞いたから、落ち着くために木魚叩くのはあながち間違ってないと思う。
・零「かっこよくて強くて頼もしい俺様ちゃん」「面白そうだったら小指の爪の先っちょぐらい動かしてやる」
一年前の零、オラついてただけじゃなくてかなりチャラチャラしてる。尊大な態度だ。
「事件は生徒会室で起きてるんじゃね~だろ」は『踊る大捜査線 THE MOVIE』のあの名台詞からかな。(「事件は会議室で起きているんじゃない。現場で起きてるんだ!」)
・零「おまえがつれてきた幼なじみのあいつ、天祥院くん?」
敬人「英智の趣味じゃない」
生徒会室にあるあの豪華な家具はやっぱり英智のために設置されてたんだね。この頃英智はまだ「目立ちたくない」時期らしい。目立たずこっそり暗躍しようとしてるところ。
・零「真面目に働きそうで、信用できるやつを知ってるから紹介してやろっか」
知り合いで真面目に働きそうな子、って真緒のことかな。
零は、好意を持っている敬人に頼まれて渋々生徒会長の座についている。自分から何か積極的に動くつもりはなく、面倒や退屈なことは避けたいらしい。
「喋りすぎると足下をすくわれんぞ、坊主」 |
改革を進める際隠しておいたほうがいい英智との関係を全校集会でしゃべってしまってるのも、敬人の詰めが甘いところだね。敬人、愛しやすいキャラだ。
・零「動きやすい靴を選ぼうぜ」
零は渡り廊下に散乱しているみんなの靴から、適当な靴を見つくろうつもりらしい。男子ってみんなそんなテキトーなの? 他人の靴を履くなんてマジか…信じられない……。
第二話、二人は零を探していた晃牙と出くわす。この頃ストーカーのようにつきまとっている晃牙から零は逃げている。
・零「優先順位はつけとけよ。でないと、ぜんぶ中途半端なまま何ひとつ手に入れられずに終わっちまうぜ」
人にはできることが限られている。何もかもを手に入れられる人などいない。零はそれを承知している。
・零「たとえ死んでも朔間零ちゃんと心中できてラッキーじゃん♪」
敬人「この若さで死んで堪るか!」
軽いノリで「死んでもラッキー」、と言えるこの自信、尊大さ、すごい。零自身が「朔間零」の価値はものすごく高いものだと認識しているのか。それに「退屈だから死んだほうがマシ」と言うぐらいだから、もう人生をちっぽけなものと思っていて未練がないのか……?
敬人は希望のある若者らしく、生きたいと叫んで怒っている。
そういや『エキセントリック』で渉が声帯模写してた昔の零の口調、ふざけてるのかと思ったけど全部が嘘っぱちじゃなかったね。自分に「ちゃん」付けしてるじゃん。
エキセントリック エピローグ①より |
・敬人「(……待っていろよ、英智。おまえの夢を、一緒に叶えよう)」
英智の夢を叶えるため、時間を惜しみ、無理なことも苦手なこともやると意気込む敬人。
このあと年明けの『太神楽』では「夢が叶ったぞ!」と喜んでいる。そこに辿りつくまでにはこれからいろんな紆余曲折が……。
(太神楽『希望の星』第五話より) |
第三~四話、繁華街の地下ステージへ向かう零と敬人。敬人は零を罠にはめ、利用しようとしている。
・敬人「たしかに英智も生まれつきの虚弱体質だが、地道に体質を改善していっている」
英智が元気になってきている……!!!! 朗報!!
朔間一族が誇りに思っている、まるで吸血鬼のような特異体質って、本当は遺伝するような何らかの病気(?)なのかな。
「それなりに人間に近い」零よりも、凛月のほうが症状が深刻らしいけど、日中しんどくて寝てるのとかを他の人に「怠け者」と思われたらつらいよね…。自分や周りの人がずうっと元気な人は、なかなかそういう弱ってる人の気持ちを理解できないもんな。
『オフィシャルワークス』で日日日先生が零の設定のこと、「怪しげな設定に現実的な裏付けをつくって人間界に留める努力をしています」と言ってたので、人外のように描かれていてもファンタジーな存在じゃなくて、現実世界の存在なんだろうなと思う。
敬人にも「冗談めかして吸血鬼なんて名乗っている」「本当におとぎ話に登場するような魔物なわけじゃない」と言われている。
・紅郎と敬人、紅郎と颯馬の出会い
敬人は、以前調べて書類で見ていただけの紅郎の名前を把握している。すごい。
一年前の夢ノ咲は腐敗していたらしいけど、不良学生たちが学院内だけじゃなく繁華街までのさばって、近隣住民に迷惑かけてるなんてとんでもないな……。
『喧嘩祭』で、英智が「親の言いなりになって夢ノ咲学院に入った」というのも、(私は喧嘩祭を読んだ当初、「中学生の頃は英智はアイドルになりたくなかったのか?」と思ってたんだけど)天祥院がスポンサーになってたから渋々夢ノ咲に入った、という意味で、もしかしたら他のまともなアイドル養成校に行きたかったのかもしれない。
・颯馬「もし、もし。貴殿、大丈夫であるか」
颯馬は初対面で不良みたいな紅郎にも臆さず親切で、めちゃくちゃ好青年だ。
刀を見てもらうために敬人を探している。
・零「いちおうアイドルだし暴力沙汰はNGだもんな。そういうルール設定は大事にすることにしてんの、俺は」「ルール無用でやりあったら、簡単すぎて面白くね~しさ」
吸血鬼は流れる水を渡れない、誰かに招かれないと室内に入れない……(破ったり無視したりしてるけど)などなど、一応いろんな「ルール」を気にしてる零。
・千秋「英智? あぁ天祥院くんか、彼なら大ピンチっぽかったので俺が逃がしたぞ!」
ステージで歌っている千秋に話しかける敬人。千秋は敬人を知らないが、敬人は「たしか『流星隊』の守沢」だと認識している。
敬人は計画通りに事が進んでいないことに気づいて、不安になっている。
「まさか本当に誘拐でもされたのか?」 |
てか英智のお付きの人って、ただの従者じゃなくて天祥院財閥のボディーガードだったのか!! 怖い!! そんな人をはべらしてたら友達できないのも当然だよ……。
(洋画『キック・アス2』でマフィアのボスの一人息子に屈強なボディーガードが付いてたせいで、友達が全然できなかったエピソードを思いだした)
零「落ち着けよ、坊主。想定外の事態に弱すぎんな~、相変わらず……」
慌てる敬人がかわいい。零は落ち着いてこの状況を楽しんでる。
第五~八話、繁華街で紅郎と羽風が出くわす。二人は顔見知りみたいだ。羽風の誘いでふたりでライブハウスへ入る。
この時点で紅郎は千秋を知ってて、羽風は千秋を知らない。時系列がこんがらがって把握できそうにない。
・紅郎「(入る学校をまちがえたかな、もう二年生なのにちっとも馴染めねぇな)」
二年生になっても学校に馴染めてない紅郎。それでも悪い仲間とつるむよりはマシだと思っている。
・薫「鬼龍くんがボディーガードしてくれたら、校内での安全が確保されるし」
羽風は仲良くしたいが、紅郎は「誰ともつるまない」と言って羽風を追い払おうとしている。護衛が必要なほど学院は荒れてるのか…。
・薫「予想すると、和風の清楚な黒髪美人♪」
特技が「女の子の嗅ぎ分け」な羽風。黒髪美人のにおいだと予想したのが颯馬でガッカリしている。羽風の鼻を騙すほど綺麗な髪なんて素晴らしい。
颯馬は羽風の無礼な振る舞いに激怒している。颯馬が羽風に厳しく当たるのはこの初対面のときからなのか。
・零「俺にとっちゃ人生は長い暇つぶしだけどさ。おまえはそうじゃね~だろ、坊主」
ステージに上がって歌っている零と敬人。零は敬人が罠を仕掛けていたことに気づいていた。
渉も「暇つぶし」がどうの、って言ってたこと何度かあるから、天才たちは人生の時間をもてあまして暇してるんだろうな。特に仲間に出逢えるまでは。
・千秋「三毛縞さんがいないと他のみんながやる気なくてな」
この頃の流星隊のメンバーは、地下ライブハウスで楽しくカラオケするような子たちらしい。
カラオケと言えば2年生のときの英智が、つむぎに誘われて行かなかった、そして後に後悔してたやつじゃないですか……! カラオケは気楽な普通の高校生活の象徴なのかもしれない。(『エレメント』参照)
・縛られて転がされていた英智
……大事件ですよこれは……! 縛ってくれって、英智が言ったのか…!!
英智たちが小銭を渡して自分を縛るよう依頼した相手は、カラオケしてた流星隊のメンバーたち? 千秋に「歌ってみんなを楽しませろ」と悪ノリで言って小馬鹿にするくらいだから、相手は見知らぬ不良じゃなさそう。敬人には「うつけどもの集まりだと思っていた」とまで言われている。千秋は台詞こそ正義の味方らしくカッコいいけど、表情は自信無さげで怯えている。
英智は千秋がゆるめてくれた縄をほどき、逃げ出したらしい。
「天祥院くんが縛り上げられて転がされていたんだ」 |
・敬人たちの本来の計画
本来は、英智がライブハウスにたむろしてる不良たちにわざと誘拐されるという計画だった。(お金持ちのぼんぼんが狂言誘拐を企てるなんて、『有閑倶楽部』みたいだ)
生徒会の活動に乗り気でない零を引っ張りだし、英智を救出させることで名声を高め、零を中心にして学院の改革を進めていく筋書きだった。
千秋の出現や、英智の体調の悪化でしょっぱなから台本は頓挫したけど、「不良に捕えられた可哀想そうな被害者」を演じる英智、見たかったな~~。
・敬人「(完璧な計画だと思っていたのに、所詮は机上の空論だったのか?)」「(くそっ、俺の間抜けめ!)」
完璧な計画だったとうぬぼれてたのに、英智が病院に運ばれたと聞いて深く反省する敬人、とても憎めない。英智はまだ入院していなければならないような体調だったらしい。
・千秋「俺はずっと弱虫で、この世の悪を見過ごしてしまったが……。もう二度と、逃げない」
まだオドオドしてる千秋が変わったきっかけ、またいつか描かれるのかな。
・零「この場の全員、俺たちのファンにしちまおうぜ」
気に食わない連中を一掃したとしても、そこには堪えがたい孤独が待っていると言う零。不良も含めて、人類は「神の下で等しく愚かで罪深く輝かしくて愛おしい」「この世は地獄ではない」、とのたまう。零は世界にも人類にも失望してなかった。まだ望みを持っていた。
・零「(神ならぬ身で信仰されちゃ堪んね~な 世界には他に見るべきものもいっぱいあるだろ)」
刺さる……。零を妄信して、盲目になって、自分の人生を零に委ねられることを恐れているんだろうな。
こういう台詞、零みたいにスーパースターとして崇められてる私の三次元の推しも言ってた。彼は心底心酔したファンから「あなたが私の人生の全てです」、「あなたのために私はいろいろ犠牲にしました」みたいなことをよく言われるらしい。私もそのファンの気持ちが分からなくもない。でも言われる身になってみると怖いよね……。見知らぬ人の人生まで背負わされるなんて重荷だ。
その人も「愛してくれるのは嬉しいけど、あなたたちの人生を支える柱を俺だけにしちゃいけない。俺以外にも大事なものを、柱を増やしてくれよ」って感じのことを言ってた。(うろ覚え)
晃牙は零を尊敬してるけど、それでも零を乗り越えるぐらいでっかい男になってやるという気概があるから、零に認められたんだろうな。
・零「馬鹿をやるのは若者の特権だろ。その場のノリで楽しくやろうぜ」
零は今自由奔放に生きて、青春を満喫しているように見える。敬人は、それは零が強いからできることだと言う。
天賦の美貌や頭脳をもつ零は、持てる者ゆえに「頼りにされ、施しを期待され、しがらみに囚われる生き方」を小さいときからしていて、今はそういう人生から逃れようとしているのか。
直接関係ないけど、先日『イヴ・サンローラン』のドキュメンタリーを見ました。才能があったイヴは20代の頃から華やかで過酷なオートクチュールの世界で生きていて、平凡な若者のような気楽に生きる青春を送れなかった。そのことを30代になってからインタビューでこう語っていた。
後に彼は仕事の重圧に耐えられなくなって薬物に手を出し、精神を病んでいる。私には「若い時」がなかった。心残りです
残念ですがもう手遅れです。今の私はもうカゴから出られない
若さを味わいたい。責任感から逃れて、バカなことばかりやってみたい (『イヴ・サンローラン』(字幕版) Amazonビデオ より)
そういうことも思うと、零の選択は間違ってないと思う。
・零「おまえがこの地下ライブハウスの元締めだろ」
羽風、ライブハウスを牛耳ってんの!? ライブハウスの経営者じゃないとは言ってるけど「このへんに顔がきく地元の有力者」で頼りにされる職業って何なんだ……土地ごと任されるって……お堅い家だから裏家業でもないだろうし、議員とか?? 分からない……
想像してたより2年生の羽風がブイブイ言わせてて驚いた。
・薫「残念なことに、世界はそんなに平等じゃないから 報われるって信じて努力するだけ馬鹿を見るんだよね、実際」
凡人は努力しても無駄だと悲観的な羽風。「何の理由もなく苦しみながら死んだ優しい人」とは、羽風の母のことなんだろうか。
『クライマックス』返礼祭の時点では、羽風は千秋に「努力は報われるべきでしょ」と言えるようになっている。
「努力は報われるべきでしょ」 |
「Curse」
タイトル「curse」は呪い、災いのもと、不幸の種…という意味らしい。ここで言う「呪い」とは何だろう?呪いといえば、『エレメント』で策略にはめられて夢ノ咲を離れなければならなくなった零が英智に言った、「魔物らしく呪いの言葉を吐いてやる」という言葉を思い出す。
「おまえ、とっくの昔に『こっち側』だよ。おまえはかけがえのない親友になれるかもしれなかった連中を、踏みにじって殺しちまったんだ」
零は、奇人たちを魔物・怪物などと呼んで区別した英智も、とっくに怪物側だと言っていた。
(2019/04/07追記:「呪い」とは、零が人を魅了して崇拝されてしまう体質なことと、晃牙の言ってた「呪われた楽器=三味線」のことか)
斑「いかんいかん、どうも零さんには悩みをすべて打ち明けたくなる独特の雰囲気がある!」
零「あはは。それが『俺』にかかった呪いみたいなもんだよな、実際」
(アクアリウム 水族館へ行こう/第四話)
第一~二話、生徒会室で反省している敬人の元へ颯馬が刀を見せに来る。ライブハウスの不良たちは、零が味方になってくれたと感じて調子に乗っているようだ。英智は検査の為に入院してしまった……。
・颯馬「我、中学時代までは和装にて草鞋(わらじ)を履き、馬に跨がって登校しておった」
時代錯誤な神崎家の颯馬くんが、こうして制服を着て登校していることはかなりの進歩だったんだね。
・颯馬の脇差を預かる敬人
校内に持ちこんだ不用品は没収しなくてはならない、という校則を守るため、敬人に刀を預ける颯馬。この脇差は今後の伏線か…?(深読み)
颯馬が政府の帯刀許可証?を持ってることはたまに出てくるね。
颯馬は、刀を怖がってなかなか叱責してくれる人がいない中、自分を叱ってくれる敬人を信頼している。
・敬人「(今の夢ノ咲学院は、突出した個性も、努力で磨いた実力も活かせる環境じゃない)」
形だけのアイドル活動をテキトーにするだけで報酬がもらえるらしい。まさにさっき羽風が言ってたように「頑張るだけ無駄」なシステムに思える。やる気がなくなってぐうたらするのも仕方ない。
・敬人「(一文字ずつでも書き進めていけば、いずれ一冊の本になる 俺たちの物語の結末に、『めでたしめでたし』と記すためにがんばろう)」
漫画家志望だった敬人らしい表現。日日日先生に「お前らも本を書いてみろ」と言われてるような気分にもなる。(被害?妄想)
第二話後半~三話、信頼できる相棒を求めていた敬人の前に、再び現れた紅郎。
・敬人「……俺と英智の関係を、喧伝(けんでん)した覚えがないが」
全校集会で生徒会の新役員として紹介された英智。敬人そんなうっかり話しておきながら、「誰にも悟られずにことを進める必要がある」とかよく言えるな! 幼なじみだってことまでバレてるじゃんーーーーー!!!! 甘すぎるでしょ。(好きだよ)
・紅郎「俺ぁ、雨の日に捨て犬を拾っちまうタイプの不良なんだよ」
見た目に反して優しい心を持ってる。ギャップがあるタイプの不良だと、自分で言ってる。
第三話後半、実家の寺に戻る敬人。やっぱり立派なお寺だった…! 何代も天祥院と懇意にしてるくらいだから、ぜったいに貧乏寺じゃないって思ってた。
・敬人「(予定では、しばらく海外だったはずだが……何かやらかして、強制送還されたのか?)」
零が予定より早く戻ってきたのは、仕事をいったん抜け出して来たらしい。(一番の目的は、恩師に託されたアドニスを紹介すること)
敬人は、つい零に頼ろうとしてしまう自分を反省している。
第四~八話、舞台は蓮巳の寺。
寺の外で晃牙がギターを弾いている。晃牙も校内で犬を散歩させてるのか。
蓮巳の寺は山の上にあって長い石段を登らないと辿りつけないみたいだけど、幼少期の英智はどうやって遊びに行ってたんだろ? もっぱら敬人が天祥院家に来てたのかな?
・敬人「あのひとはアイドルとしては超一流だからな、おまえのような追っかけも珍しくない」「朔間さんが引くぐらい執着してくるやつは初めてだが」
追っかけ呼ばわりされて引かれてる晃牙。「グルーピーと一緒にしてんじゃね~ぞっ」と否定している。
・晃牙「俺はいつか、あのひとみたいになる! ううん、それ以上の存在になるんだ! あのひと以上ってことは世界の天辺ってことだろっ」
この言い回しは『エレメント』英智が奏汰について語っていたときに「日々樹くん以上ということは、つまり人類の頂点ということだ」と表現したのと似てる。
零を超えたいと意気込んでがむしゃらに努力している晃牙とは対照的に、敬人は「月は太陽に追いつけない」と諦めている。こういう、てっぺんを狙わず「No.2に甘んじている」ような敬人の態度に英智がしびれを切らして、のちに『喧嘩祭』でみんなを巻きこんで喧嘩することに。
「あのひと以上ってことは世界の天辺ってことだろっ」 |
・三味線の腕前で晃牙を屈服させる敬人
プロフィールに載ってる敬人の特技:三味線がここで活かされた。「呪われた楽器」に笑った。敬人の演奏を聞いて「(カッケ~じゃん……)」「センパイ」とちょっと素直になってる晃牙がかわいい。
英智の特技、社交ダンスもいつかイベストで描かれるかなぁって思ってたけど、『ボールルームへようこそ』とのコラボで来る!?!?
・零「すべては混沌から生じる」
宇宙開闢の話かな!? 宇宙の話好き! もっと聞きたい!
・零に紹介されるアドニス
アドニスがアラビア半島の国の出身だという話の初出は『スカウト!千夜一夜』かな。零は海外を飛び回っている自分の代わりに、アドニスの面倒を見てやってほしいと敬人と晃牙に頼む。
・スイカや梨、リンゴを切ってくれた敬人
田舎のおばあちゃんみたいだ。和む。
・零「ただの人間がどれだけ足掻いてもおおきな流れは変えられない」「運命だって諦めて、流れに従えよ」「消えてなくなっちまうなら、最初からこの世界に必要ない代物だったんだろ」
零は、大きな視点で、今の夢ノ咲学院の腐敗、衰退していくアイドル業界を傍観している。神さまがつくった世界に人が介入しようとするのは、ルール違反だと言う。その様は「人類の歴史を俯瞰する魔物めいて」(『歌声よ天まで届け』P.274)いる。
こんなふうに夢ノ咲学院を放置してたことについて、零は後に、「君にはその実力も資格もあったのに、それを怠った。それが君の罪だよ」と英智に責められた。(時期は一年前の秋、五奇人・日々樹渉との決戦前)
『エレメント』より |
この直後零は、(英智が引き起こした)トラブルを解決するために、自ら海外の姉妹校に向かった。春の夢ノ咲は放置してたのにな……。この時点で心境に変化が起きてたのかな。
零は一年前の自分の態度(とその後友人が処刑されてった流れ)を反省してるからこそ、『サマーライブ』では何もしなかった転校生ちゃんを見てられなくてお説教したんだろうか。(あれ、のほほんと読んでたら急に零に叱られてショックだったよ…!)
時代の流れにかき消されていくものが全て「滅んで当然」「必要のない物」だとは思えないな。大事なかけがえのない宝物だって、必死にあがいて努力しなければ失われてしまう。それこそが人間の営みなんじゃないのか…!
・零「自分の思ったとおりに世界をつくりかえたいって願うならそれもいいよ。それもまた、肯定されるべき人間性だ」「屍が出ることを覚悟できないなら、余計なことはするべきじゃね~よ」
とか言ってたら零も一応肯定してくれてた。協力はしてくれないけど。夢ノ咲学院にあてはめると、屍とはこれから倒される奇人やレオたちのことだろう。
自分と友達でいてくれた敬人に恩を感じ、「覚悟があるなら奇跡を起こして助けてやる」と言う零。零にここまで忠告されていながらも、このあと改革を進めた敬人や英智の胸中を思うと、自分たちに定められた滅びの運命を変えようとあがき、
どんどん話が壮大になっていくな……。
・敬人に出された課題
この課題は結局敬人にはこなせなかったんだけど、零はなんでこんなことを言いだしたんだろう? 実力を認めた誰かに使役されたがってるのかな??
・敬人と零の出会い
墓場を散歩してた零、不気味だな……。聡明な吸血鬼の美少年に夢中になる大人、まるで『ポーの一族』だ。幼かった敬人も零に頼りっきりになりそうだった。
零の桁違いの美しさはノベライズでも描写されていた。
町で十人とすれちがえば十人すべてが振り向くような、そのうち何人かはふらふらと近づいてしまいそうな――奇妙な吸引力のある美貌だ。(略)名画のなかから抜け出てきたような、どこか古風な麗人である。(『青春の狂想曲』P.178)
・敬人「あのひとがいれば、俺なんか要らない」「己の存在価値を零にしてしまう相手と出会って、俺は俺の自尊心を守るために逃げた……」
この、自分が世界の主人公ではなくて脇役・背景にされてしまうような雰囲気、ノベライズ3巻では英智が醸し出してた。
この夢ノ咲学院の――この世界の主人公が帰還すると同時に、すべてが動き始めた。(略)私たちは翻弄され、背景として脇役として、彼を彩る要素のひとつにまで還元される。怪物めいた生徒会長の指揮のもと、物語の本編が始まったのだ。(『皇帝の帰還』P.225)そういう気持ち、分かる気がするよ。
自分は「1人のかけがえのない自分」でなければならないのに、崇拝するほど誰かを好きになると、その人にとって自分が「大勢いるファンのうちの1人、数十万分の1の、いてもいなくてもいい存在」にまで小さくなる気がする。自尊心が損なわれる。判断基準が自分自身じゃなくてその人目線になってしまうことが怖い。
「モノローグ」
六日後の生徒会室。・敬人「漫画家になる夢は一時凍結中だ」
前どこかで「筆を折った」って言ってたけどこっちが本心かな?
・零「諦めんなよ。人類に不可能はね~ぞ。いくつもの夢を追い求めてぜんぶ叶えようとするぐらい強欲になれよ」
上のほうで言ってたことと矛盾してるけど、どっちも本心かな。
・零「誰かのために自分の人生ぜんぶ捧げて、報われる保証があんのかよ」
零が英智を「おまえの大事な幼なじみくん」と呼んでる。ほら! 大事なこともバレてる!!! もうみんな知ってるんじゃないの!? それとも零の洞察力が鋭いだけ?
敬人の夢に英智の夢が重なってることも見抜かれている。人生ぜんぶ捧げようとしてるとまで言われてるぞ……!
・零「明日、俺とおまえの道は分岐して二度と交わらない」
『デッドマンズ』としてステージに立つ明日が分岐点で、敬人と決別することを零はこのとき既に決めている。翌日の上演前にも「過去から引きずってた因縁のひとつを永遠に葬り去る」と晃牙に宣言している。(因縁とは敬人の縁のことだと思ってる)でも、「万が一、もしかしたら……」と敬人に期待する気持ちもあったようだ。
零は、敬人たちにいつまでもお世話されるヒナでいないで、自分自身で羽ばたけるようになって『こっち』側(スーパースター側?)に来て欲しいと願っている。
「失望させるんじゃね~ぞ、俺を楽しませてくれよ」 |
「Crowd」
タイトル「crowd」の単語には人ごみ、観衆、一般大衆、仲間といった意味がある。どれも全部あてはまる。いよいよ約束の日。ライブハウスでの『デッドマンズ』のライブが行われる。
ライブハウスの客層の心をつかむため、敬人は「ロック」なステージを用意した。
私もロックなの大好き~! オタクなのにロックバンドに傾倒してライブハウスに足を運んでた日々を思い出すよ。
最初この衣装を見たとき、「みんなお揃いなんてロックじゃないじゃん」って思ってたけど、忘れてた、彼らはミュージシャンじゃなくてアイドルなんだった。高校生アイドルたちが慣れない(※零は経験者だし、敬人も零に「未練」うんぬんって言われてたから何かのあったのか?)ロックテイストの衣装を着て、がんばって悪い子ぶってると思うと可愛くてイイ。
・一週間敬人の指導を受けた晃牙
素直じゃないけどギターが上達して感謝している。
・晃牙「これ、朔間先輩がちっちゃいころから使ってたやつだろ?」
やたら詳しい…。怖い……。
・零「(俺が引導を渡してやるよ 久しぶりに論戦しよっか、思想と思想で殴りあおうぜ)」
そう、あんスタの子たちがドンパチやってるのって思想と理想、信念で殴り合ってるんだよね。裏で動き出してる英智も、(学院の支配自体を最終目的としてるわけではなくて)理想を実現する手段として、近々生徒会長の座につくはずだ。
・敬人「どうしても不安が拭えん……。本当に俺の選択は正しかったんだろうか」「人事を尽くして天命を待つ」
開演前に不安になってる敬人、『サーカス』で怯えてた英智みたいで、幼なじみは似た者同士だなと思った。
第三~四話、迷子になって途方に暮れているアドニスに、颯馬が親切に話しかける。<今年>の時間軸で2-Aでふたりが仲良くしてるのはこういう出会いがあったからかな。普通の子からズレてるふたりが仲良くしてるのが微笑ましい。
・颯馬「どうせ放課後は暇であるしな」
紅月はまだ結成されてないし、海洋生物部にもまだ入ってないんだろうな。それは暇そうだ。
・敬人の歌声
声量があって芯のある、透き通る美声。こういう描写嬉しい。
それにしても、ライブハウスでロックな曲なのに、演奏中でも隣の人とおしゃべりできるぐらいの音量なんだな。耳に優しい。あんスタDREAM LIVEの音響もそれぐらいだといいなぁ。(今のところ行く予定はないけどfineが出るときは行きたい)
「透き通るような、けれど芯のある美声であるな」 |
・受付をしてる羽風
当日券(チケットないけど)買うのに住所まで書かされるなんて、意外とセキュリティがしっかりしてる。アドニスと羽風の出会いはこのときかな。
・千秋「みんな、俺の言うことなんか聞かないと思うけどな」
この頃の千秋の発言力はあまりないらしい。
マナーがよくないせいで出入り禁止になる可能性もある流星隊のメンバーってどんな問題児たちなんだ……でも(『Daydream』とかエレメントで英智が喋ってた感じだと印象良くなかった)日和も実装されたし、もしかして今後出てきたりする?
第五~六話、デッドマンズライブが行われる。
・零「ふははは! 震撼しやがれ愚民ども! どいつもこいつも人生に退屈しきってる顔だなっ、生まれてきた意味がわかんね~か?」
晃牙が使うこの煽り文句は零の真似だったんだね。「どいつもこいつも…」以降の台詞は零自身の心情みたいに聞こえる。「血と臓物を浴びながら再び産道を通って生まれ変われ!」は客層に合わせて過激にしてあるんだけどちょっと怖い。私は善良な市民なので…(?)。
「震撼しやがれ愚民ども!」 |
・晃牙「(あんたが真正面から、その地獄の王さまみたいな真っ赤な瞳で俺を見てくれたら! 俺、その瞬間に死んでもいい……!)」
零にまっすぐに憧れの気持ちを向けてる晃牙。「ひかり」を意味する名前を冠する子だけあって、まぶしい。才能や華があることを、敬人も認めている。
(俺、その瞬間に死んでもいい……!) |
・敬人「自分の輪郭が消えて、何か輝かしいもののいちぶになる」「(あぁ、だから俺はアイドルになりたかったんだ)」
ステージの上で、漫画を描いているときのような、それを上回るような、神にでもなったかのような全能感を味わっている敬人。その感覚が嬉しくてアイドルを目指したそうだ。自分が作りだす漫画の世界ではなく、現実の世界で「素晴らしい物語の登場人物」になりたい。敬人が漫画家じゃなくてアイドルを目指すようになったのは、敬人自身が願ってたことなんだね。はっきり分かって良かった…! 『喧嘩祭』で英智は、自分のせいで敬人が漫画家になる夢を諦めてしまったと思ってたけど、そうじゃなかったんだね。
・敬人「(あの偏屈な幼なじみすら、英智すら虜にしてしまったアイドルという概念に魅せられて……俺も、『それ』になりたいと願ってしまった)(おまえはどうも、俺ですら理解できない、真っ黒で生臭いどろどろとした怨念を、闇を抱えているらしい)」
敬人が山から降りて浮世へ出てきてくれて良かった~~~~!
そんな英智が「偏屈」「誰からも愛されないような得体のしれない生き物」(後者はただのたとえかも)って呼ばれてて笑った。零にも「根暗野郎」って言われてたしさんざんですね。(好き)
敬人が英智をあんなに大事に思って献身的なのは、英智を自分自身みたいに感じてたからなんだね。魂の片割れ……いちばんの友達……(涙)
なんか分かるよ、自分に似てる子、ほっとけないよね。私には子供はいないけど、自分に似てる姪っ子見てると、幸せになってほしいと願ってしまう。彼女が幸せなら自分も救われる気がする。敬人の英智への気持ちも、親心に近いのかもしれない。
そういう保護者みたいな気持ちでいるから、『喧嘩祭』で英智が敬人離れしようと反発したのかな。
・敬人「(御仏よ、どうか俺を導いてくれ。俺の歩む道のりが、正道でありますように)」
正しい道であってほしいと願っている姿、けなげだ……。敬人はこう思っているけど、英智は、自分が歩んで来た道を「血の海に首までひたる道程」(『Daydream』)とか覇道だと言っている。そんな心意気だから生徒たちの恨みが英智だけに向いてしまうのではないか。英智が意図しているようだけど。
・優勝グループへの賞品
賞品は、他のすべてのグループの支配権。敬人は零を使って優勝し、他の不良たちを支配してこのライブハウスの騒動を収める計画だったが、零はそれを拒む。
・紅郎「真面目に正面から、熱弁されて説き伏せられたんだよ」「青臭ぇけど、嫌いじゃねぇぜ」
紅郎が生徒会に協力する理由、今までよく分からなかったけど、ここでようやく納得した。
紅郎がアイドルになるために、学校から追いだされないように手助けした敬人。その見返り(衣装作り、戦力)も求めているけど、紅郎や颯馬が敬人についてくるのはそもそもの敬人の人柄のおかげだ。謀略とは無関係な感じで、英智と違うなぁと思う。比べてごめん。
英智はつむぎを失ったからね……。桃李は純粋に好いていてくれてるけども!
「俺は、こういうのを待ってたんだよ」 |
メインストーリーでも、敬人が紅郎が衣装作りをしていることを利用している描写があった。
他の『ユニット』に専用衣装を仕立ててやってるのもいい、ゆえにその『副業』を許可している 貴様がそうして誠意を尽くすため、『紅月』に生徒たちの憎悪が集まりすぎることもない(メインストーリー第59話)
・零「歴史をつくるのは、いつだってそういう名もない群衆なんだよ」
敬人たちを裏切り、新しくグループを作ると言いだした零。大勢の観衆の心を操り思うがままにしている。
・敬人「なぜ、協力してくれない? ちからを貸してくれ! 助けてくれ、お願いだ朔間さん」
零個人という天才を必要な回路として改革を成功させても、ひとりの傑物が独裁しても、長続きせず結局学院は元通りになるだろうと予測する零。たしかにその通りだ。
素人目にも、長編アニメ映画の世界とかがそんな感じするなぁ。稀有な天才がいてようやく成り立つ、天才がいないと存続すらできない……。
・零「他の誰にも手が届かない何かを掴みたい そのために俺はアイドルになったんだ」「一個の人間として普通に生きていきたい」「その程度の我が侭さえも認めてもらえね~なら生まれてきたくなかったよ」
零がアイドルを目指す理由も語られた。理由聞けるのうれしい。大盤振る舞いだね!
自分の人生のを犠牲にするのは「うんざり」だときっぱり否定している。自分がすり減って燃え尽きてしまう前に、ちゃんと予測を立てて自分を守れるところが賢明だ。
しかし……やっぱり零ほどの影響力がある人が、このとき何も行動を起こさなかったこと、私は反発したい。英智寄りの考え方なので。
まぁ姉妹校を助けに行ってたり、Trickstarに協力したりしてるから、零も後日考えを改めたのかもしれない。
・零「弱くて愚かな無数の人々が主体となって、それでも強く正しく回るような構造をつくれよ」
難しいけれど理想の姿だ。敬人ひとりにとんだ無理難題を出してくるな~~。やはり零は魔物だね……。(何度も人間だって言ってるよ!)
メインストーリーで英智が語っていた「大量生産された『普通の兵隊』」も、(言葉は悪いけど)
(217/8/7追記 英智のいう「兵隊」は主体になっては動かず、強いリーダーを必要とするような存在だから、零の理想とはちょっと違う気がしてきた)
(メインストーリー第83話より) |
結局、旧fineとTrickstarが二段階で起こした革命は、学院をそんな理想の通りに変えられたんだろうか。SSが控えてるし、敬人が「夢が叶ったぞ!」と思うのは年明けなので、いまはまだ革命の途中と思っておこうかな。
「エピローグ」
舞台はふたたび現在の3月、返礼祭の日へ。敬人は去年のことを思い出し、未熟で愚かだった自分を恥じている。
・紅郎「あのころはおまえと一緒に夢を追いかける仲間になるなんて、考えてもいなかった」
ここの「思えば遠くにきたもんだ」というフレーズは海援隊の歌、もしくは映画やドラマからの引用かな?(Wikipedia) それとも中原中也の詩から(頑是ない歌-中原中也 全詩アーカイブ)だろうか。
・紅郎「俺ぁ朔間の代用品みたいなもんじゃねぇのか」
敬人「意地悪を言うな」「結果論だが、おまえが相棒で良かったと思っている」
紅郎のおかげで、昔描いていた夢よりも輝かしい結末にたどりつけたと言う敬人。夏の『喧嘩祭』の時点でもすでに、自分たちを颯馬や転校生ちゃんの両親みたい、と呼ぶくらい仲が良かった。
「おまえが望んだ革命を達成するための武器だったんだろ」 |
返礼祭のステージで薫や晃牙を待つ零。
・零「(我輩は蓮巳くんから遠ざかった。それからは自由奔放に、勝手気ままに生きてきた)」「(罪を抱えたまま……これからも、自分勝手で傲慢な一個の人間として生きる)」
成長した晃牙が零の願いを叶える展開に胸が熱くなる。零が自由に生き、五奇人という友人を得て、青春を満喫してきたことを実感していて良かった! 罪の意識もあるけど謝罪はしない。
あんスタの子のこういう、綺麗事でまとめない、人間くさい感情を出してくるところが本当に共感できて好き。
いろんな話に繋がっていてとても濃厚なストーリーでしたね! 政治、思想、正義などについても考えさせられた。
姿は無いけど英智の存在も随所に感じられてうれしかった!
14日からのコラボストもとっても楽しみにしてます!!
(追伸):いつも拍手ありがとうございます! 久しぶりに新しい画像(渉)を追加しました。またぽちぽちしてみてください~ノシ!
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